Xで少し気になる投稿あってので便乗。
ゲーム業界に入って、10数年経って気付いたことのひとつで
これ、全員が全員出来ないだということが途中でわかりました。
なのでもしかしたら、この記事を読んでいる人の中でも
何を言ってるんだこいつは?
と、思う方もいるかもしれません。
色々思いを馳せましたが、まずは”出来る人”と”出来ない人”がいることを自覚した上で、それぞれどういう状態なのかを記載したいと思う。
想像でゲームが出来る人の話
割合としては1割にも満たなそう。
これ出来る人の傾向、あくまで傾向です。出来ない人を否定しているわけではなく
人が何されたら嫌か、喜ぶか
そういうのがわかる人が多い気がします
雑には人の気持ちがわかる人が多いというコトです
どっちかというと学校でも隅っこで読書している、寡黙なタイプの方が多いかも
怒鳴って喧嘩したりする人とは程遠い感性
共感性というか、総じて「想像力」が高いのかもしれないです
変に突き詰めると求めることを出せるホストみたいにもなりますが、それはさておき、そんな傾向にありそう。
で、その気質をもって
ゲームと言うものを同様に分析している
ここも大事なんだろうなと。
ちなみにゲームだけに限らず、モノづくり系の仕事全部に言えるかもしれないです
最小単位の構造・作りまで興味を持って理解していないと(プログラムソースを描けるとかそういう話では無い)、ここにはたどり着けない気はします
そりゃ当然ですが、初見のゲームジャンルを脳内で想像することは流石に出来ません。
でも、経験の蓄積
ゲームを膨大にインプットすると、新規ゲームでも大体は組み合わせの範囲で収まるので「想像できる」に落ち着くんですよね
なのでゲーム開発現場でも、相当に変な開発じゃない限りは全て想像の範囲に収まります。
この2つ
これをもってして、このスキルが拓かれるんじゃないかという仮説を持ちます
片方だけでは無理で、特に前者の方が地の部分なので克服が難しいかもしれない。
サイコパスにサイコパスやめろっていうのが無理なのと同じで、恋愛気質を矯正するのは相当に難しいです
生まれ・育ちにどうしても左右されます
なんで相手の気持ちがわかる必要があるのか?という部分に関しては、あくまで傾向と仮設なので鵜呑みにはしないでほしいですが
想像力の範囲なのかなと。
なんとなく、想像力というものにはレンジがあって、すげぇ短いレンジだと
コンビニで万引きする
これをすると「捕まる・捕まるかも・犯罪だ」
くらいしか考えられないという人と、その選択をすることで更にどうなるか?
家族に迷惑がかかる。とか、もう1歩・2歩をその瞬間に考えられるかどうか、みたいな差があり
ここが欠如していると、短絡的な行動になるんだと思います
さっき喧嘩の例も出しましたが、自分の怒りをその場でぶつけるというのは、それの最たる例ですよね
相手にこう言ったら、どう思われるのか?その先どうなるのか?
ここを果てしなく考えられる、ここがたぶん大事なんじゃないかという仮説です。
そういった人で、かつゲームを人と同じくらいの分析をもって転用できる人が
脳内でゲームを動かせる・遊べる極地にいけるんじゃないかなぁ
想像でゲームが出来ない人の話
大多数はこっち。
別にこれが出来る=優れている とは思いません
適材適所ですし、出来ないからこそ生み出せる価値もあったりします。
アーティスト系の言語化伴わないアウトプットもそうですし
”想像を超える”
というのは、こっちのタイプが大半です
さっきの想像で出来ちゃう人は、そこを超えるモノを理解できないものとしてセーブしちゃう傾向にあります
わからないものをアウトプットする習慣がないんですね
なので回避策として私は領域を決めて、この分野は期限付きで任せる、みたいなことで作ってるゲームのクオリティをコントロールしようとはしています
ただ、すごいカッコいいことを言ってますが、そのレベルまで行けるクリエイター・任せられるクリエイターは多くないです
そもそも、ゲームをプレイしないクリエイター多すぎ問題はあります。
性格の気質は仕方ないにしても、普段からゲーム遊ばないクリエイターがそもそもこの次元にいけるわけはないです。
査定の時期で多くのクリエイターを最近評価したということもあり、やれやれって気持ちが今強いんですけど
驚くほどにみんな”自分の好きなゲーム”以外はやらないですね
こっからはプライベートの話なので、実際仕事でも雑談で言うことはあれど業務でしろとは言いませんが
プライベートでゲームのこと考えたり、嫌いでもとりあえずなんでも新作やる人と、好きなゲームしかやらない人でスキルに差が生まれないわけはないです。
想像でゲーム出来ると良いゲーム生まれるのか?
最後、ここにだけ触れて終わろうと思います。
持論としては「ある程度のライン以上にはなる」が回答になるのかと。
このスキル持ちいれば大ヒット確定なら、そういう人はもっと表舞台にいると思います(天才として)
実際日本市場だけで言うならそんなクリエイターは少ない(いないとは言いません)ので。
また自分がこれが出来る人と仮定しての話ですと、作ったゲームで失敗した経験が無いので、あるライン以上にはいけるんじゃないかと考察しています。
逆にある程度のラインに行かないってどういうことか?というと、1~2年でサービス終了するモバイルゲームや、10万本行かない家庭用ゲームみたいな認識です。
この前提は企業勤めかつ、ある程度マーケティングも踏める環境下にいる、が前提です。
個人クリエイターならその限りではないですし、そこは勘違いしないでください。
ちょっと面白そうな話題なので筆を執りましたが、難しい話でしたね。
ではでは。
コメント