CESA(セサ)とは、「一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会」の略称で、コンピュータエンターテインメント産業の振興と発展を目的とした日本の業界団体です。東京ゲームショウの運営や日本ゲーム大賞の開催、業界レポートの作成、倫理規定の策定など、多岐にわたる事業活動を行っています。
このCESAが発表して物議を醸している話があります。
ゲーム業界の平均年収723万円
この話ですね。
元記事見たい方はコチラからどうぞ。
結論から言うと「そんなわけあるかい」って話なんですけど、もう少し色々話そうかと。
まずCESAのホームページ見に行ったんですけど、詳細レポートの開示などはありませんでした。
まず出所とその詳細が行方不明です。
多分その中身さえ見れたら「なるほど」なのか「ははーん、だからそうなるのね」くらいは察しがついたと思います。
日本のゲーム業界事情
海外はわかりません。
国内なら”かなり”わかります。
ほぼ国内ゲーム企業の年収の作り方を知っています。
特例みたいな(取締役・臨時ボーナス)を除けば、どこが中央値かも大体予想つきます。
東京に絞ればそこそこ高値にもなりますが、それでも100人未満の会社だとそんな高水準には出来ません。
地方のゲーム会社だとどうしても厳しくもなります。
思っているよりも労働時間対効果で言うと厳しい水準だと思います。
でもこれは否定的な話ってわけではなく、ゲームという実現性が担保されない事業の性質上仕方ないことだと私は認識しています。
大手ゲーム会社の給与水準が上振れるのは、過去作ったIPが活きていて、それがグッズ販売であったり、リメイクだったり、版権ビジネスであったりが出来るコトや、そもそも過去得た資金で遊技機開発をしている会社もあれば、ジムを経営したり、他のIT事業やったり出来ているからですね。
つまりゲームより確度の高いビジネスを収益軸として持っていたり、ゲームの確度を上げるだけのノウハウがある会社だけが高水準の給料を払えるゲーム会社といえます。
ソシャゲバブルで台頭した会社もありますが、結構大変です。
余談はさておき、現実的には以下のようなレンジが多いです。

ゲームプログラマーの求人結果の抜粋ですが、これが概ね実態通りかと思います。
ボリュームゾーンは400万前後で、600万~は明確に減ります。
昨今新卒で高給与!とかもありますけど、それは伸び率との兼ね合いもありますし、そもそもゲーム以外にも転用できる会社だからこその高給与だったりもします。
雑には40~50歳部長、みたいなゾーンでも6~700万とかの会社は少なくはないです。
あくまで平均の話なので、大手やヒット量産中の中堅会社に行けばその限りではないですが、平均という意味を正しく捉えるなら、このグラフが1番解像度とは合致していると思います。
こういう話をするとゲーム業界の発展の妨げになる情報だ、とか色々批判もありそうな気もしますが
入って詐欺に合う感覚になるよりは遥かにマシだと思います。
冒頭に戻りまして
なので「ゲーム業界の平均年収723万円」はおかしいんです。
出店している大型ブース企業の平均なのか、海外スタジオ含む中堅以上の平均なのか、なんなのかはわかりませんが、異常です。
これが全日本ゲーム会社の平均であれば未来は明るすぎます。全員目指すべきです。
でも一方で夢がないのか?稼げないのか?と言われるとそうではありません。
稼げるところを選ぶ、これ以上の回答はないです。
業界を固定値とするなら、その中で稼げる場所に行く以外ありません。
あなたの会社の部長・偉い人の給与をあなたがいきなり上回ることはありません。
その年齢までのレンジを刻むしかないのです。
それに我慢ならない、いやだと思うなら転職するしかありません。
恩や義理で1つの会社を選び続けるのは自分には真似できないことなので立派だとは思います。
でも自分の人生ですので、後悔ないように選択を皆さんにはしてもらえればと思いますね。
それでは今日はこの辺で。
ではでは。
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