畑によってまったく文化が違う
ゲーム業界には様々な「畑」が存在します。
代表的なものだけでも、以下の通りです。
- 家庭ゲーム用(コンシューマ)畑
- アーケードゲーム畑
- スマホゲーム畑(アプリ限定)
- スマホゲーム畑(SteamやPSなどにもマルチプラットフォーム対応)
- ブラウザゲーム畑
- インディーゲーム畑
私は本業・副業あわせて全ての畑に携わってきましたが、特化は「スマホの後者(マルチ展開)」です。
だからこそ断言できますが、畑ごとの文化の違いは想像以上に大きいです。
畑ごとに違うことの例
- 仕様書の書き方
- 仕様書の扱い方
- 開発フロー
- 仕様変更の頻度と文化
- 立場や職種ごとの影響度
- 新卒との距離感・教育の仕方
- 運用という考え方の有無
- Free to Playへのスタンス
これらは、ほんの1分考えただけで列挙できる違いです。
つまり「正解は畑ごとに異なる」んです。
鵜呑みにするな
このページで一番伝えたいことは、「鵜呑みにするな」という一言です。
ゲーム開発に“絶対の答え”はありません。
技術的な部分に答えがあったとしても、それは「前提」が揃っている場合だけ。
その前提は
- プラットフォーム
- 開発エンジン
- 予算
- チーム体制や組織構造
などによって大きく左右されます。
SNSやネット記事で「これが正しい」と拡散されている話は、その人の畑では正しい情報です。
だからこそ、そのまま信じ込むのではなく「情報のストック」として扱いましょう。
SNSとの向き合い方
私が提唱するSNSの使い方は、あくまで 「ストック」です。
情報はキープしておき、後で比較・参照できる状態にしておく。
一喜一憂してその場で信じ込むのは危険です。
実際、私はリリース後にエゴサーチを徹底します。
- 2ch(現5ch)
- まとめサイト
- YouTubeのコメント
- X(旧Twitter)
小規模タイトルから、TVCMを打つレベルの大作まで、すべての反応を見てきました。
そのうえで感じるのは、「母数を押さえれば共通項が見えてくる」ということです。
1つの意見に左右される必要はありません。
1000あるうちの1つかもしれない情報に振り回されても仕方ないのです。
開発者コメントも同じ扱い
ネットの対談記事、YouTubeの対談動画、ファミ通記事……。
これらの「開発者コメント」も同じくストック扱いにしてください。
大事なのは 「その人がどの畑の出身かをセットで覚える」 こと。
背景を理解しないまま鵜呑みにすると、全く別のプロジェクトでは役に立たないどころか有害になることすらあります。
使いどころを間違った道具は活かせません。
使いどころを間違った道具は活かせません。(大事なので2回言いました)
まとめ
- ゲーム業界には「畑」があり、それぞれ文化や常識が違う
- 情報は 鵜呑みにせずストック として扱う
- SNSや記事の意見は「1000あるうちの1つ」くらいに思う
- 背景・畑を理解して初めて情報は活きる
正しく畑を耕すために、正しい農具を手に入れて活用しましょう。