🧭 プロデューサー(ビジネス職)の難易度とキャリア
✅ プロデューサー
プロデューサー――かっこいい響きですよね。 色んなゲーム雑誌やら、ゲームサイトで度々見るクリエイターは、ゲームの制作の現場指揮を行うディレクターよりも登場することが多いため、その印象も強いんじゃないでしょうか?
この職種になりたい場合は、下記のような形をとる必要があります。
- ビジネス職と呼ばれる採用カテゴリからの分岐
- 最初からプロデューサー志望の窓口を開いている会社に応募
例えばスクウェア・エニックスさんだと「ゲームビジネス・企画推進」という職種で紹介されています。
ゲーム企業の中でも、ゲームだけを仕事にしていない企業はたくさんあります。実はITコンサルをやっていたり、グッズ販売をしていたり、ライブ事業をしていたり。 そういうマルチに活躍する企業ほど「ビジネス職」という区分で募集をします。
求められるスキルとしては「ゲーム」だけではなく、幅広い視野で物事を「ビジネス」として捉え活躍できることが求められます。
残酷な真実を1つ告げると、この職種になれる人は学歴が重視される傾向にあります。
じゃあ学歴無いと無理ですか?と言われるとそうではないです。 が、
- 書類作成能力
- 言語化能力
- 協調性
- マーケティングスキル
などなど、専門学校では学べない、経済学部や社会学部のようなところで知識を得た人たちと張り合うスキルが問われます。
それがいかに難しいことか、理解できるでしょう。
また張り合う相手は大学生が大半になるでしょうが、さらなる現実としてはその大学生の中でもエリートが多いです。
そもそもこのビジネス職としての募集がある会社はかなり少ないです。 でも、ゲームって成長産業だよね、面白そう、ということで倍率も高いんです。
結果的にグローバルビジネスにも発展してるゲーム業界において、英語が話せることなども差別化として求められる傾向にあります。
そんな中に割って入るには、相当な自信の強みを提示する必要がありますよね。まずはそこをご理解ください。
🌟 難易度:☆☆☆☆☆
プロデューサーおよびビジネス職の難易度は最大値の5つ星です。
🛤 キャリアについて
ここからが本題です。
前提理解に必要な観点としては「時代」です。
今プロデューサーとして台頭している、有名な方々は大半が50代ほどでしょう。 40代の方がいれば若いほうです。
そんな方々をファミ通などで自分が見ていた時、彼らは30代前半だったと思います。 「きいてた話と違う」と思いませんか?
そうなんです、時代の差です。
当時はとりあえず入社さえしたら、チャンスは良い意味でいっぱい転がっていました。 そこに上手く入り込み、名を上げればよかった。 ある種カオスな戦国時代でした。
ですが現代は、情報が整備されてしまった戦国時代です。 それが故に、いきなり戦地に将軍として活躍することも出来なくなり、順当にキャリアを積み上げるほかありません。
そこに夢を見ていた方は、大手のプロデューサー職を目指すならば、社内で相当な速度と努力で順当に勝ち上がっても30代半ばくらいにはなるという認識を持ったほうが良いです。
つまり足掛け10年はかかります。これが「最速」で、です。注意してください。
もしその期間に耐えられるイメージが持てないのならば、独立など他のルートを検討したほうが良いかもしれませんね。
👥 ビジネス職の転用性と潰しの効き方
で、そんな前提を踏まえつつ、そのキャリア自体を理解したうえで臨むのならば、実はゲームプランナーよりは「つぶし」が効く職業です。
コンサルティングや、経営企画など、さまざまな言い方や活躍の分野があるのですが、いざゲーム業界でその職業として活躍したのちに、やっぱり向いてなかった……となった後でも、営業職や、その他の仕事には就きやすいです。
理由は、ゲームに尖りすぎていない職業だからですね。
🧑🏫 どう育成されていくか?
この職種に関してだけは、どんなキャリアを築けるかはどの職よりも会社に依存します。
理想の道の1つとしては、最初からとあるタイトルのアシスタントプロデューサーとして、鞄持ちとは言いませんが、サポートしながらその仕事を横で学習できる環境です。
プロデューサーは大体、次の新規ゲームを作りたいと思う生き物なので、後任育成が課題となります。 そのポジションに据えられて、いずれ独り立ちからの、自身も新規立ち上げを狙う形となります。
他の事例でいうと、最初はマーケティング部でマーケティングの手法やビジネスを学び、現場経験を経て、どこかのタイミングで手を挙げて転向する、というルートもあるでしょう。
この時、マーケティングからスタートするため、プロデューサーとしての実績はない前提から始まります。
自身のキャリアプランで構想を練っておかないと、却下されてそのルートが拓けないとかもあり得ます。
実は最初に夢は持っていたが、その道の半ばで「やっぱりめんどくさいからいいや」とあきらめる人も多いです。
🍷 ゲームの顔としての喜び
色々ネガティブな記載が多いですが、ある程度の地位まで行くと「相当楽」には思えます。 何が楽かは捉え方次第なので向き不向きもあると思いますが、プロデューサーに必要なスキルとして「外交力」はあります。
- 他の協業会社さんと連携しながら、いつか一緒にゲーム立ち上げましょう!
- 絵師さん・声優さんとのつながりを持って、会食を行ったりなど
それ自体が好きで、かつそれをビジネスにつなげる動きが取れる人は、何か会社が傾いても次のお誘いがすぐにあり、職業難にもなっていません。
もちろん、ゲームの顔として映る職業なので、そこに喜びを見いだせる人はそれが何よりでしょう。ネットリテラシーと向き合う時代だから顔出しのリスクもあります。ですが、一定の地位まで行けば楽しい、素晴らしい状態です。
いかんせん就職難易度、大成難易度の高い職業。 それがゲームプロデューサーというものです。