採用側の見え方

採用側の目線に立ってみることで「認識」を深めよう

3章冒頭でもお伝えした通り、打算的に行動を選ぶ方が、就職率という観点では上がります。

そのために必要な思考──それが「採用側の見え方」を理解することです。

採用とは、テストじゃない

たとえば、AさんとBさんがまったく同じスキルセットで面接に来たとしましょう。点数で言えば“同点”です。

でも、1人しか採れないならどうなるか?
──顔が良いほうが選ばれます。

極端な例に聞こえるかもしれませんが、これは現実です。

テストのように明確なスコアがあるならまだしも、社会に出てからは「点数の出ない戦い」が大半。

そして、ゲーム開発という感性と表現の世界では、なおさら「数値化されない指標」と向き合うことになります。

だからこそ、「差別化」が重要

採用もまたその延長です。

「うーん、どっちにしよう……」と選考側が悩むシーンは本当に多い。

だからこそ、悩まれる前に“選ばれる理由”を持っておこう。
これが、私から伝えたい一番のメッセージです。

コンビニスイーツを思い出してください。

ショートケーキも、シュークリームも好き。でも、どっちにするか迷うことってありますよね?

そんな時、「期間限定!今だけ50円引き」って書いてたら、それを選びませんか?

糖質50%オフ!無添加!とかでもいい。

──それが“差別化ポイント”であり、アピールポイントなんです。

スキルは完璧に伝わらない

もちろん、ゲーム制作の現場で差別化できる理想は「スキル」です。

でも、実際にはそのスキルは100%伝わりません。

だからこそ、採用者から見て「評価しやすい魅力・アピールポイント」を持つことが重要なのです。

たとえば、「帰国子女で英語ペラペラです」。

面接でこれが言えるだけで、かなり加点されることは想像できますよね。

実際、グループ面接で隣の人がそれを言ったら「うっ……」ってなりませんか?

とはいえ、今からS級称号を手に入れろ、という話ではありません。

だからこそ、3章で紹介した“称号の難易度”という考え方が重要になってくるのです。

ここで整理しましょう

  • ゲーム制作スキルは正しく評価されにくい
  • 同じスキルの時、差をつけるのはアピールポイント

この2点をしっかり理解できていれば、私が書いた以外の手段でももちろん構いません。

すでに武器があるなら、それを活かせばいい。

ただ、私が挙げた手段は「採用者が聞きやすく、評価しやすい」ものばかりです。

さあ、称号を選ぼう

では改めて、それぞれの称号を見ていきましょう。